三月も半ばを過ぎ、春の気配を感じる今日この頃。しかし、暖かくなったかと思えば、急に冷え込む日もあり、バイク乗りにはなかなか厳しい季節が続いている。

そんな中、休日に少しだけ時間ができたので、ふらっとツーリングへ出かけることにした。今回の相棒は、新しく手に入れた XJR1300。最近、不動車を一から整備した愛着のある一台。まだ慣らし運転中ということもあり、軽めのショートツーリングがちょうどいい。目的地は、奈良県の 月ヶ瀬 だ。

月ヶ瀬は関西のライダーにはおなじみのツーリングスポットで、ワインディングを楽しみながら気持ちよく走れるルートが魅力。景色も美しく、特に春先は梅の名所として知られている。ツーリングにはもってこいの場所だ。

お昼過ぎには用事があるため、あまり遠くへは行けない。そんな日にもピッタリなのが、このコース。市街地を抜け、程よいカーブの続く道を走り抜ければ、短時間でも十分にライディングを満喫できる。

エンジンをかけ、アクセルをひねると、XJR1300の鼓動が心地よく響く。短い時間ながらも、愛車とともに春の風を感じる贅沢なひととき。

目的地の月ヶ瀬に到着し、いつもの休憩スポットにバイクを止める。エンジンを切ると、辺りに広がる静けさが心地よい。しばしの休憩がてら、周囲を散策してみることにした。

春先には満開の梅が咲き乱れるこの地。しかし、やはりまだ少し早かったようで、見頃にはもう一歩といったところ。ちらほらと咲き始めた花が、春の訪れを予感させる。おそらく三分咲きといったところか。

何度も満開の時期に訪れているが、その度に圧巻の景色に魅了される。満開の梅が織りなす風景はまさに絶景で、バイクを降りてしばし見入ってしまうほど。今年もまた、梅が満開の時期を狙ってツーリングに訪れよう。そんなことを考えていると、小腹が減っていることに気付いた。

月ヶ瀬に来たときに欠かせないのが、いつも注文するうどん定食。市内の有名店と比べると派手さはないかもしれないが、シンプルなうどんと炊き込みご飯の組み合わせが、心に染みる美味しさだ。

この美しい景色が味を引き立てているのか、それともツーリングで心が解放されているからなのか。理由は分からないが、とにかく絶品なのだ。温かいうどんをすすると、身体の芯まで温まり、次の道へと向かう活力が湧いてくる。

そんな小さな幸せを噛みしめながら、そろそろ帰路へ。短いながらも充実したツーリングは、また次への楽しみを残してくれる。

バイクに乗るたびに感じる、この自由と開放感。そして、心を満たす景色や食事。日常の中のちょっとした冒険が、また次の旅へと誘ってくれる。次はどこへ行こうか——そんなことを考えながら、アクセルをひねった。